Quantcast
Channel: ウェブ桐生タイムス
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

猟友会、イノシシ動向調査 旺盛な活動明らかに

$
0
0

 桐生川や渡良瀬川の河原でイノシシの目撃例が増えている。堤防のり面が随所で掘り返されているほか、今年2月17日には桐生市東の桐生川右岸堤防上で、犬の散歩をしていた男性がイノシシと遭遇する事例も報告された。鳥獣被害対策実施隊を組織する桐生猟友会(坂口一男会長)のメンバー38人は26、27の両日、5班に分かれて両河川を歩き、イノシシの生息状況や移動経路、わなの位置などを確認した。縦横に延びた“けもの道”の存在は、彼らの旺盛な活動の証しである。

 坂口会長によれば、桐生地区では今季、山中でイノシシを目撃するケースが減る一方、人家の周囲や河川では増加している実感があるという。

 イノシシが堤防のり面を上り、住民が往来する堤防上に現れるケースも増えており、男性がイノシシと遭遇した桐生川の幸橋下流では、桐生市からの要請を受け、国土交通省がさっそく河川敷の枯れ草を刈り込むなど、緊急対策を施した。

 ただ、住民の間には不安も残る。近くにある桐生市立清流中では、通学路として堤防を利用する生徒も多く、薄暗くなったら堤防を通らないよう生徒に呼び掛けるなど、対策を施している。

 また、今季は皮膚病の疥癬(かいせん)に感染しているイノシシが目撃されており、犬や猫などペットへの感染も懸念される。

 鳥獣被害対策実施隊が行った今回の動向調査では、川の流れに沿うように、あるいは山林と流路とを結ぶように、縦横にけもの道が延びており、イノシシはもちろん、真新しいシカのふんも確認された。イノシシが堤防を越え、人家の敷地を荒らした痕跡もあった。

 猟友会では今回の調査結果を日誌にまとめ、桐生市に報告する。坂口会長は「抜本的な対策は難しく、現状ではおりによる駆除が不可欠。どこに設置すれば効果的なのか、桐生市や河川事務所に情報提供したい」と話している。
関連記事:


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430