Quantcast
Channel: ウェブ桐生タイムス
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

桐生祇園祭保存会が発足、新しい運営模索

$
0
0

 桐生の誇る祭礼文化である桐生祇園祭の保存や活用を図り、振興策を探ろうと、9日、桐生祇園祭保存会が発足した。同祭を執行する本町一~六丁目(惣六町)と横山町では、人口減少による担い手不足、経済縮小による資金不足といった難しい課題を抱えている。保存会設立には、こうした課題に全町会で一体となって取り組む狙いがある。今後、長期計画の策定や、鉾(ほこ)・屋台の保存・活用策、広報活動の充実などを図る一方、行政や商工会議所とも協力し、企業、団体、個人の賛助を募るなど“開かれた祭り”としてのあり方も検討する。

 明暦2(1656)年の祭礼記録が起源とされる桐生祇園祭。祭りを取り仕切る当番のことを「天王番」と呼び、惣六町が持ち回りで担っている。

 桐生八木節まつり協賛会からの予算補助はあるものの、資金の多くは当番町の町会費や町内寄付でまかなっているのが実情。祭りを担う若手の不足とともに、各町会にとって大きな負担となっている。

 惣六町および横山町では昨年の祇園祭終了後、5回の検討委員会を設け、課題の共有とその解決策、今後の祇園祭のあり方などを模索してきた。その結果、保存会を設立することが決まった。

 9日、桐生市本町四丁目のあーとほーる鉾座で開かれた設立総会には、発起人である惣六町と横山町の町会役員をはじめ、市関係者ら約60人が出席。事業内容などを記載した規約を承認したほか、役員を決定した。

 会長に就任した本町四丁目自治会代表の蓮直孝さんは「従来の運営方法には限界がある。これまで惣六町と横山町で織りなしてきた祭礼文化を縦糸とすれば、今後は行政、商工会議所をはじめ企業、団体、個人からの協力を横糸とし、新しい布を織りあげたい」とあいさつ。

 「重要無形民俗文化財として国の指定を受けている日立、烏山、鹿沼、秩父、川越、佐原の祭りと交流を深め、文化財指定の道なども模索したい」とも話している。
関連記事:


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

Trending Articles