道端で見つけたツマグロヒョウモンの幼虫を連れ帰って、えさのパンジーを購入したのは1月のこと。はじめは調子よくむしゃむしゃ食べていたけれど、すぐに元気がなくなって、あっという間にご臨終。寒さのせいだと思っていた▼でも温度が低ければ低いなりに静かにしていて、暖かくなれば活動する彼らが寒さで死んでしまうのはおかしいと思って、理由らしきものにたどり着いたのがつい先日。パンジーの農薬が原因ではないかという仮説だ▼観賞用の花卉は結構な農薬を使う。それは食べ物とは用途が違うから当然のこと。こちらの不注意で申し訳ないことをしてしまったな▼昨年末だったか、直売所に葉物野菜を卸している農家さんが「農薬が少ないほうがいいと理解が広がっても、虫がついていたら返品されることがある」とため息した。「イモムシが食べられる葉っぱは安全の証拠なのにねえ」▼収量確保のために、最低限の農薬使用は仕方がないこと。それでも私たちが安心して食卓を囲めるのは、農家さんたちのさまざまな工夫があって、化学農薬を減らしていることもその一つ▼いただいた野菜の虫食い跡をみるたびに、何だかほっとして、ありがたい気持ちになるのだ。(並)
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虫食い跡
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