この連休中、桐生の特定のお店やスポットには、全国から訪れる人の行列ができる。特別なイベントでなく、通常営業で人を集めているのだ▼ひもかわうどんの「ふる川」（相生町二）や超人気のラーメン店「芝浜」（相生町一）の行列はもはや日常と化したが、注目したいのは、末広町商店街のバイクファッション専門店「フリーライド」と、魚釣りの盛んな渡良瀬川の集客力だ。フリーライドには、ハーレー・ダビッドソンなどのライダーが全国から集まり、両毛漁協が管理する渡良瀬川には渓流釣りのファンが列をなしている▼両者の人気の裏には経営戦略上の共通点がある。「素質を生かす」「顧客を絞る」の２点だ。前者は伝統の繊維産業、後者は天然の自然環境と、桐生が持つ素質を最大限に生かしたものづくりや環境整備だ▼イメージづくりに細心の注意を払い、良質なマニアにターゲットを絞ることで「フリーライドがあるまち」「１０万都市の真ん中でヤマメが釣れるまち」として桐生の名もブランド化する▼この好循環は、フリーライドは二渡一弘オーナー（５０）、渡良瀬川は両毛漁協の中島淳志組合長（４４）の、仕事への情熱と努力と郷土愛なくして語れない。やはり決め手は人の力だ。（成）
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行列ができるわけ
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