Quantcast
Channel: ウェブ桐生タイムス
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

郷土の武将に光、地元有志ら「郷右衛門まつり」企画

$
0
0

 小田原北条氏に仕えた戦国武将で、晩年を桐生市新里町の山上地区で過ごしたとされる山上郷右衛門を顕彰しようと、6月11日、山上城跡公園をメーン会場に初めての「郷右衛門まつり」が開かれる。郷右衛門を研究する本橋範雄さんを中心に、地元住民の有志らが実行委員会を結成。当日は段ボールでつくった甲冑(かっちゅう)を身にまとい、模擬合戦や武者行列を繰り広げるほか、山上城クイズラリーや音楽ライブなど、地域おこしとふるさとの歴史検証を兼ねた、おもしろイベントを繰り広げる予定だ。

 元高校教諭で実行委員会代表の本橋さんによると、山上郷右衛門は小田原北条氏に仕えた武将。「小田原のきけ者(知略に優れた行動の早い人)」と呼ばれ、天正18(1590)年の小田原征伐後、徳川家康の伝令将校として関ケ原の合戦などで活躍した。

 晩年は山上の地に移住し、寺院などを建立。元和6(1620)年、77歳で世を去った。郷右衛門の生涯については不明な点も多く、研究はまだ途中だが、「この地に移り、王道楽土の建設を目指したのではないか」というのが、これまでの本橋さんの見立てだ。

 昨年6月には郷右衛門ゆかりの常廣寺に、直系子孫の本橋隆男さんらとともに供養塔を建立している。

 今回のイベントは供養塔建立1周年に合わせ、郷土の武将に光を当て、新里の地域おこしに結び付けようという狙いがある。

 実行委員会のメンバーは地元新里を中心とした市民有志で、これまでにまつりの内容を固めたほか、イラストレーターの江原宣宏さんが公式キャラクターの郷くんを作成するなど、準備を進めている。

 中心行事は、手づくりの段ボール甲冑を着用し、本格格闘甲冑集団─式─のメンバーと一緒に行う「模擬合戦」と、和装の人たちも参加して繰り広げる「武者行列」。山上城クイズラリーや、筝・太鼓の演奏、音楽ライブ、映像作品上映会など、付随イベントも多数用意。飲食の出店もある。

 「歴史や文化に触れながら、子どもから大人まで楽しめるイベントにしたい。郷右衛門の知名度を高め、いつか大河ドラマ化を目指したい」と、実行委員会では抱負を語る。

 まつりは6月11日(午前10時~午後6時)開催。会場は山上城跡公園、新里郷土文化保存伝習館、常廣寺、城山幼稚園で、入場無料。

 5月28日と6月5日には、城山幼稚園で段ボール甲冑づくりの事前ワークショップを開催。午前9時開始で、体験料は500円。まつり当日の午前中にもワークショップを行う。

 事前ワークショップの申し込み、まつり全体の問い合わせは実行委員会の登丸さん(電090・3346・8496)まで。
関連記事:


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

Trending Articles