「地域包括ケアシステム」とか「自助・共助・公助」だとか。ここ数年で聞きなれたけれど、社会福祉関係の言葉って少しとっつきにくい。生活に密着したことなのに実際の仕組みと結び付かなくて、近くに感じられない言葉たち。そう思っていた▼先日、新里町の食生活改善推進員の新しい取り組みを取材した。彼女たちが地元のイベントで、子ども連れ来場者のサポーター役に名乗りあげたのだ。保護者がトイレに行ったり下の子のおむつ替えの際、子どもが1人にならないように食改推が見守ってくれる。この仕組みは、地元の母親世代のニーズから生まれたもの▼「みんな孫みたいだから」「誰かしらは顔見知りだったりするし」「子どもがたくさん出てきてくれると楽しいでしょう」。あっはっはっはと元気よく笑い合う彼女たちの表情を見て、ものすごく心強く感じて、しっくりきた。つまりこれが社会福祉でいう「共助」でしょう▼誰かが助けを必要として、地域には自ら進んで楽しみながら支えようとする人がいる。言葉で表現されるようなものでなく、彼女たちの姿勢・行動で語られていたものだから、私の中の「共助」は、彼女たちの朗らかな笑顔としっかり結び付いたのだ。(並)
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