インターネットの時代を常々実感するが、何気ない世間話の中でもそんな場面がある。誰かと芸能やスポーツの話になって、振った話題を相手も知っているとき、お互い同じポータルサイトで主要ニュースとして挙がっていた記事を大抵読んでいるのだ▼互いに同じ内容に目を通しているのだから、話が通じやすいといえばそうなのだが、裏を返せば、得ている情報がかなり均一であるとも取れる。参照するサイトの利用が過度に少数に集中している場合、そこで大きく取り上げられれば世間の注目を集めるし、逆に触れられなければ、あったことすら気づかれないということも起こり得る▼そこは少々危うい気もするが、全体をみれば、新聞やテレビ、雑誌など既存の媒体に新たにネットが加わったことで、全体としては選択肢が増え、多様性は増した。ポータルサイトに掲載される情報にしても既存のメディアが取材して記事にしたものが多くを占めており、個々の興味に応じて分野ごとに見やすく再配置している側面もある▼どこから何を得るにしても、手にすることのできる情報が増えている分、選び取る側が踊らされないための“目利き”もますます必要になってくるのだろう。(悠)
関連記事:
↧
情報の目利き
↧