第24回参院選は10日投票が行われ、即日開票された。群馬選挙区(改選定数1)は自民党現職で元外相の中曽根弘文氏(70)が52万7371票を獲得し、野党統一候補として戦った民進党新人の堀越啓仁氏(36)らを圧倒して6選を果たした。投票率は50・51%にとどまり、2013年の前回選をさらに1・2ポイント下回る過去最低を更新した。
安倍政権の経済政策「アベノミクス」の評価や、自民など改憲勢力が発議に必要な3分の2議席を確保するかなどが争点となった今回の参院選。ただ有権者の関心は高まらず、時事通信によると全国の投票率は54・70%と、前回選の52・61%は2・09ポイント上回ったものの、過去4番目の低さだった。
群馬選挙区では、抜群の知名度を誇る中曽根氏が有効得票数の65・9%を占めて圧勝した。だが当初からの楽勝ムードや投票率の低さも響き、陣営が目標にした60万票の大台には届かなかったばかりか、6年前の選挙で中曽根氏が獲得した55万票にも及ばず、分厚い支持組織が有権者の関心を高めるには至らなかった。
堀越氏は、野党共闘を呼びかける市民団体を立ち上げた経緯から、共産、社民両党の推薦も受け、県内初の野党統一候補として自身初の選挙に臨んだ。音楽と演説を交えた「選挙フェス」など新しいスタイルを導入し、アベノミクス批判や改憲阻止を訴えたが、出馬表明が4月と出遅れ、知名度が高まらなかった上に、運動も上滑り感が否めず、票は伸びなかった。
安永氏は3年前に続き出馬。国防強化や消費税5%への引き下げなどを唱え、前回より票を上積みした。
当日有権者数は県全体が165万35人、桐生市は9万9558人、みどり市は4万2647人だった。投票率は桐生市が前回比0・74ポイント減の50・46%、みどり市が同1・9ポイント減の47・0%で、過去最低だった前回をさらに下回った。
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