過去16戦して一度も勝てなかった相手を、五輪という最高の舞台で見事に仕留めた。「してやったり」とは、このことだろう▼リオ五輪の7人制ラグビー男子日本が、優勝候補ニュージーランドから挙げた勝利。昨年の15人制W杯(ワールドカップ)での南アフリカ撃破に続き、ジャパンが再び世界を驚かせる大金星を挙げた。その勢いのまま快進撃は止まらず4強入り。ついにメダルに手が届くところまで来た▼強豪国が世界を転戦する「ワールドセブンズシリーズ」で最多12回の総合優勝を誇るニュージーランド。対する日本は昨季最下位でコアチームから降格し、昇格大会を制して来季2季ぶりの復帰を決めたばかりだ▼過去2季の日本の同シリーズ通算成績をひもとく。全79戦で12勝4分け63敗で、勝率わずか1割5分2厘。どこよりも悔しさを味わったチームが、猛練習を経て周到な準備を積み重ね、五輪の大舞台で番狂わせを演じるのだから面白い▼準決勝で戦うフィジーは同シリーズ今季王者で、“国技”と言われるほど7人制ラグビーが盛んな国だ。日本時間12日午前2時半キックオフ。同シリーズでの日本の対戦成績は4戦全敗だが、三たび世界を驚かせるチャンスかもしれない。(針)
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