卸売市場か、平和ビル跡か―。桐生、みどり両市の合併を想定した事務レベル検討組織「新市建設研究会」が、合併する場合の市役所の位置についての行政案を発表した▼新市名とともに、本来なら合併協議会で決める最重要項目に踏み込んで検討した結果、みどり市笠懸町の桐生地方卸売市場の敷地を想定した「JR岩宿駅周辺」と、桐生市広沢町のパチンコメーカー平和本社跡を想定した「新桐生駅に隣接するビルを活用」の2案を併記した▼市場の敷地には余裕があり、岩宿駅南口、国道50号沿いの好立地。商業施設などとの複合化、例えば「市役所と道の駅を併設」なんてプランも描けそうな場所だ。平和ビル跡も魅力的だが、周辺道路がネックか▼新市研では、合併方式は対等な新設合併、新市の名称は原則公募とした。現在の市はいったん消えるが、知名度の高い「桐生」の名は残すほうが現実的、合理的と考える人は多い▼で、庁舎の位置だ。ただでさえ「桐生の人は上から目線だ」と冷ややかなみどり市民が少なくない中で、庁舎の位置も桐生市内に拘泥していては合併など進まない。城は笠懸、名は桐生。合併推進派の覚悟や如何▼プライドが邪魔して大願成就できないのなら、口惜しい。(成)
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名こそ惜しけれ
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