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電源喪失の恐怖

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 災害対策本部の置かれた“司令塔”が、浸水で全電源を失い機能不全に陥る―。そんな恐ろしいことが身近に起こり得ると知り身震いした▼9月の関東・東北豪雨の鬼怒川堤防決壊で浸水し、頼みの非常用電源が使用不能となった常総市役所。桐生市役所と共通の課題が多いことに驚かされる▼「庁舎が市洪水ハザードマップの浸水想定区域にある」「浸水が想定される低い場所に非常用電源設備がある」「上階に移すなど浸水を防ぐための対策をしていない」。総務省消防庁が17日公表した全国調査で浮き彫りとなった桐生市の課題だ▼同市が災害対策本部を置く本庁舎は、最大1メートルの浸水が想定される区域内。その地下1階に非常用発電機があり、洪水時に浸水で使えなくなる恐れがある▼発電機自体が約6・5トンと規模が大きいため、上階へ移すには庁舎の大規模改修が必要だが、合併論議が不透明な現時点ではそれも難しい。市は洪水時の災害対策本部を、庁舎と隣接した市民文化会館に置くことも想定しているという▼ただ、電話や無線などの情報伝達拠点である本庁舎で、電源を確保できなければ“司令塔”も機能しない。洪水時の危機管理の在り方を再点検するいい機会だ。(
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