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復活の花に勇気もらい けがの家人も一緒に頑張る

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 9月の台風で幹の折れ曲がったコウテイダリアに花が咲き、「びっくりした」「植物の生命力はすごい」と話題になっている。桐生市相生町二丁目、川田珠子さん(71)方の植栽。同じ台風の影響で足を骨折した川田さんは一時、「歩けなくなるのではないか」と落ち込んだが、コウテイダリアが立ち直るのを見て「私も治すぞ、と思って頑張れた」と笑顔をみせている。

 川田さん方のコウテイダリアが被害に遭ったのは9月9日。愛知県に上陸した台風18号の強風にあおられ、幹の中ほどから「90度ぐらい、ぐにゃり」と折れ曲がった。いつもなら、添え木などで支えるが、この日の早朝、モーニングスイートに出かけた川田さんも転んで骨折。すぐに入院せざるを得なくなり、風雨が激しさを増す前にコウテイダリアを守ってあげることはできなかった。

 入院は51日間に及んだ。1カ月ほどして外出許可が降りたことから帰宅してみると、コウテイダリアが無残な姿に。知人らに協力してもらい、添え木で支えるなど手当てを施すと、太陽に向かってぐんぐん成長。5メートルほどの高さになった。

 ピンク色の花が咲き始めたのは、川田さんが退院した10月下旬。「私と同じ。どんな苦境にあっても負けないで立ち上がろう」と勇気づけられたという。リハビリにも弾みがついた。

 コウテイダリアと川田さんの“復活劇”を耳にした友人たちが満開の花を見たいと訪れている。モーニングスイートでいっしょに健康づくりに汗を流している島田耕吉さん(83)=桐生市東久方町=は「花もきれいだが、川田さんの元気な顔を見て安心した」と喜ぶ。川田さんは「お産以外入院したことがなかったので、不安な気持ちになったが、いろいろな支えがあって頑張れた」とコウテイダリアを見上げていた。
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