123件、3億5790万円。この数字は県警が把握した、8月末時点における県内の今年の振り込め詐欺など特殊詐欺の被害状況である。前年同期に比べ17件、1億6870万円それぞれ減少しているが、例年、秋から年末にかけて増える傾向にあるため、警戒を強めている▼被害者の80%は65歳以上の高齢者で、男女別では女性が72%を占めている。県警は、「振り込め詐欺という犯罪は十分承知しているにもかかわらず、日ごろから訓練している犯人の巧みな言葉にだまされてしまう」としている▼種類別では振り込め詐欺が95%を占め、うち息子などをかたるオレオレ詐欺が53%と過半数を占める。次いで多いのが還付金詐欺(23%)と架空請求詐欺(18%)で、この3種だけで94%にも及ぶ▼これらの詐欺の大半は1本の電話から始まる。県警は、金銭を要求する不審な電話に注意するとともに、電話に出なければ詐欺の多くは防げるとして、留守番電話の設定やハローページに登載されている番号の削除依頼を勧める▼ほかにも発信者の番号表示や着信拒否、自動通話録音などの機能が付いた電話機もある。安全・安心対策で、これ以上被害に遭わないことを切に願う。(ま)
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