フラワーデザインの競技会「群馬グランプリ」(県花き振興地域協議会主催)の決勝が6日、県庁で開かれ、桐生市巴町の近藤創さん(58)=生花店「花清」経営=が優勝、近藤さんの長女・芽衣さん(34)が2位に入った。一般公開の決勝戦には近藤さんの次男・薫さん(29)も初出場ながら進出し、親子3人が群馬代表の座をかけて技を競った。創さんと芽衣さんはそれぞれ来年の全国大会への出場権を獲得した。
群馬グランプリは、フラワーデザインの最高峰「ジャパンカップ」(JFTD主催)など三つの全国大会の県予選を兼ねて毎年開かれている。25回目の今回は24人が出場し、5日に持ち込み作品による予選、6日に予選上位8人による決勝戦を行った。
決勝はライブ競技で、制限時間内に指定された花材で花束とアレンジメントを作り、5人の審査員が順位を決めた。1位がジャパンカップ、2位が全日本花卉装飾技術選抜選手権(日本生花商協会主催)に出場するほか、上位のうち1級フラワー装飾技能士の有資格者は「技能グランプリ」(厚労省主催)の出場権を得る。
競技会に出るのは20年ぶりという創さんは、かつてジャパンカップ2位、選抜大会優勝など輝かしい実績を誇り、近年は大会の審査員や運営側に回っていた。久々の出場に「自信はなかったが、歴史ある大会で優勝できて光栄。ただ、結果的に娘の優勝を阻んでしまい複雑です」と苦笑した。
5年連続の決勝進出となった芽衣さんは昨年も2位で、今年11月に岩手県で開かれる選抜大会に出場する。2年連続の県2位に「父の壁は高い」と悔しさをにじませつつ、「アレンジ力が自分の課題だと再認識した。全国大会ではハイレベルの技術を吸収したい」と意気込む。
初出場の薫さんは「審査どうこうより自分が作りたいものを作ろうと思った。次回は上位をめざしたい」と前向きだ。創さんは「親子で決勝を戦うなんて幸せですよね」と、師弟関係でもある親子でさらに切磋琢磨(せっさたくま)するつもりだ。
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