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アサガオの教え

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 アサガオの花が咲いた。バッグのポケットの中に忘れ去られていた種から発芽したもの。5月の半ば、土にまいたところ、無事に芽を出し、双葉を広げ、本葉の枚数を増やしてつるを伸ばし、小さな花を咲かせてくれた▼取材先でいただいたもので「変化アサガオ」ということは知っていたが、どんな花が咲くのかは教えてもらっていなかった。いまのところ咲いた花は紫とピンクの2種類。どちらも白い花の一部が色づき、しぼり染めの着物のような涼やかな風合いだ。蒸し暑い朝、一服の清涼剤となっている▼実は一つ大きな失敗をしていた。小学生以来となるアサガオの栽培。「きれいな花をうまく咲かせた」という成功体験があったため、栽培方法をきちんと調べず、「摘芯」を怠った。つるの先の芽を摘むことで、脇芽を出し、株を大きくする方法。伸びすぎたつるは屋根まで達し、行き先を失っている▼初めて行く場所より、一度行ったことがある場所の方が地図をきちんと確認しないため、道に迷うことが多い。アサガオの栽培でも悪いくせが出てしまった。かれんな花に心を癒やしてもらいながら、同時に中空を迷うつるを眺め、申し訳なく思う日々だ▼慣れた道ほど油断大敵である。(
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通り歩けば鼓の音色 お囃子練習が佳境に

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 夏祭りの季節を前に、子どもたちのお囃子(はやし)練習が佳境を迎えている。桐生市の本町通り沿いを歩けば、どこからか軽やかな鼓の音色が響いてくる。

 本町四丁目町会では7月1日から火・金曜の夜、共愛会館を会場に、地元に縁のある子どもが集まり、祇園囃子の練習が盛んだ。参加者は保育園児から高校生まで約30人、将来を担う新メンバー2人が加わった。

 「にんば」「かまくら」といった基本から「四丁目」「屋台囃子」「八ッ社」「籠まわり」と、より複雑な曲まで、真剣なまなざしで練習が続く。

 「もっとゆっくり」「天ツクのツクが大きい」など、石井喜代志さん、長岡宏泰さんら指導陣からの指示を理解し、感覚を体に覚えさせる。祇園祭本番まで、残り5回の練習でさらに磨きをかける。

 錦町一丁目の雷電神社瑞鳳殿では、6月末から火・木・土・日曜の夜、約20人の子どもが参加して、八坂祭典の練習を続けている。

 武真佑さん、若林静香さん、北爪章信さんら、先輩たちの指導を受けながら、中心となる小学生たちが「おうま」「にんば」「かまくら」など6曲と向き合う。天ツクのリズムを声に出しながら、軽やかな音色を町内に響かせる。

 桐生八木節まつりを彩る桐生祇園祭は、8月4日の出御に始まり、7日の還御まで。錦町八坂祭典は8月5日と6日。八坂祭典のお囃子は、5日午後2時、6日午後1時、ともに雷電神社を出発する山車の上で演奏される。
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滋賀の高校生 桐生で24日に行商

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 滋賀県近江八幡市にある県立八幡商業高校(小島秀樹校長)の生徒らが、先達の近江商人の精神と商売の仕方を学ぼうと今月21日から27日まで1週間、北陸や関東などを実習で巡る。近江ゆかりの地として24日には桐生市を訪ね、同郷の矢野久左衛門が創業した化成品商社の矢野(鑓田実社長)が本町二丁目で営む矢野園を見学。まちなかの家々を訪問し、行商にも挑戦する予定だ。

 来桐するのは八幡商高の1、2年生28人。1886年(明治19年)創立で「近江商人の士官学校」と称される同校は2013年度、「近江商人再生プロジェクト」をスタートした。先輩の足跡をたどりながら「三方よし」の精神を学び、訪問地の特産品を仕入れて次の土地で売る伝統の「産物回し」の体験などを通じた人材育成を目的に生徒を送り出しており、その一環で初めて群馬を訪れる。

 昨年までは東北地方が中心だったが、今回は金沢と新潟を経由して前橋と桐生、秩父、東京、富士宮を回る行程を設定した。当地の訪問先の矢野は「日野町出身の企業として滋賀県では有名です」と担当の田村光宏教諭(55)は話す。

 一行は23日から24日午前にかけて前橋商業高校の生徒らと交流し、販売と仕入れを体験した後、正午桐生入り。矢野が建てた有鄰館で鑓田社長から社の歴史について話を聞いた上で隣の矢野園を見学。午後1時から3時間、行商に繰り出し、地元特産の「赤こんにゃく」や「丁字麩(ちょうじふ)」、「近江牛カレー」などを売り歩く。

 矢野の担当者は「滋賀にゆかりのある場所を回りたいと打診があり、ぜひ協力したいと受け入れた。当社としても楽しみにしています」と話している。
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高齢者の足を考える

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 知り合いと連れ立ってリュックを背負い、おりひめバスに乗って5キロ、6キロと離れた桐生のまちなかまで買い物に出掛けるお年寄りが増えているという話を、つい最近耳にした。

 菱地区では低速小型電動バスを使った新たな実験も展開されている。おりひめバスが走らない住宅地や集落と、おりひめバスの停留所との間を、低速小型電動バスで結び、高齢者が公共交通機関を利用しやすい環境を用意しようというのが狙いだ。

 自分の足や自転車で移動できるよう健康を維持しても、いつか難しくなる。そのとき暮らしやすい社会を設計することが喫緊の課題の一つであるはずだ。

 秩父市内の商店街の有志たちが、それぞれに商品を抱えて介護施設へと出向き、そこに出店を構えて入所者たちに買い物を楽しんでもらっているのだと、そんな話を聞いたことがある。だいぶ昔のことなのだが、今でもよく覚えている。

 日ごろ何とはなしに済ませている買い物という行為だが、そこには人間にとって大事な問題が含まれているのだと、話題の提供者は続けていた。自分がほしいと思うものを自分で選び、自分でお金を支払って購入する。買い物を通じて、その人は自分の尊厳を確認してもいるのだと、そんな言い分であった。

 認知症を抱えていたり、足が不自由であったりと、ふだんは買い物という行為から遠ざかっている施設の入所者たちが、あれこれと品物を吟味しながら、買い物のわくわくとした気分を楽しむ。長年親しんだ当たり前の行為だからこそ、うれしさはひとしおのはずだ。

 食料や日用品など、日々の暮らしに必要なものを、私たちは毎日のように購入している。ものがなくなればいつでも買い物に出掛け、手に入れることができるという安心感が、暮らしのゆとりにつながっている。

 しかし、地域で進行する過疎化と高齢化が、日々の買い物を徐々に困難なものにしてゆく。マイカーを失い、移動手段が限られてゆく一方、地域でこつこつと商いを続けてきた店がひっそりと店じまいをしてゆく。

 マイカーや自転車といった移動手段を利用できる人からみれば、公共交通機関の存在はなかなか視野に入りにくい。でも、こうした移動手段がなくなったとたん、バスや鉄道といった公共交通は、移動の自由を保障するうえで欠かせぬものになる。
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よすがに

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 歩いて通勤。晴れた日には首からタオルをかけて、雨の日には傘をさし、15分ほどかけて、てくてくと歩く。ねぼけまなこで出発して、会社につくころにはすっかり目は覚めているが、朝からひと運動したせいで体はだるく、メリット・デメリットは“いってこい”である▼車の故障でそんな生活を余儀なくされているわけだが、まあ夏、まして梅雨の時期には、暑いは蒸すは汗をかくはで、およそふさわしくない生活であるなあと、途中、何度も思う。15分という時間はいろいろ考えるには十分な長さなのだ▼その中でよく考えるのが、どうすれば効率的に、最短距離で到着できるか。家と会社を結ぶ直線が最短距離だが、そんな道がない。縦横まっすぐな本町の地割を、ななめに切るような道は見当たらない。なるべく路地を抜けるようにかくかくと歩いてみたのだが、時間は変わらないどころかむしろ長くかかるぐらい。家と会社を結ぶ直線がななめの線になる直角三角形を頭の中に思い描き、確かに、距離は全然、短縮されていないなと理解する。さて次の手は▼暑いは蒸すは汗をかくはで大変ではあるが、工夫するのは15分を過ごすよすがになる。成果が上がればさらに楽しくもなるのだろうが。(篤)
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福岡西地区に子どもみこし、大間々祇園まつりでデビュー

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 みどり市大間々地域子ども会育成会連絡協議会(小倉秀明代表)に18日、前橋市在住の丸山勝彦さん(74)から手作りの子どもみこしがプレゼントされた。みこしは福岡西地区子ども会のみこしとして8月3日、大間々祇園まつりのちびっ子みこしパレードでデビューする。

 丸山さんは40歳のころ、住宅塗装の仕事で培った技術を生かし、自作で子ども用のみこしを作り始めた。現在までに10基を制作し、地元の子ども会にはじまり、東日本大震災で被害を受けた宮城県東松山市にも寄贈。「子どもたちに夢や元気を与えたいという思いがある」と話す。

 今年5月、丸山さんからみどり市へ寄付の申し入れがあり、大間々地区で唯一、自前のみこしを持っていなかった同地区の子ども会が受け入れた。

 この日は丸山さんも出席し、神明宮でみこしの入魂式を執行。また、式に先立ち、感謝状贈呈式も行われ、石原条市長が丸山さんに感謝状を手渡した。

 これまでは貴船神社からみこしを借り、パレードに参加していた同地区の子ども会だが、大人用のため、子どもでは肩に担ぐことができなかったという。小ぶりながら、立派な鳳凰(ほうおう)が屋根を飾るみこしに、小倉夢高くん(11)=大間々北小6年=は「これまでは重くて大変だったのでよかった。かっこよく、大切に使いたい」と話していた。

 なお、丸山さんは希望があれば、ほかの子ども会などの団体にみこしを寄贈したい考え。詳しくは丸山さん(電027・269・6008)まで問い合わせを。
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相生中女子2人、全国大会に駒 中学生将棋選手権

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 桐生市立相生中学校(寺島達也校長)の囲碁将棋部に所属する名倉未来さん(2年)と、高橋一華さん(3年)が8月に山形県天童市で行われる将棋の全国大会に出場する。中学に入学してから本格的に将棋を始めたという2人。指導を行う日本将棋連盟桐生支部のメンバーも急成長に目を細めている。

 「文化部の選択肢の一つだった」と口をそろえる2人。高橋さんは「将棋のルールは一切知らなかったけれど、先輩たちが楽しそうだったので」と入部の動機を語る。

 火曜日から金曜日の放課後、天沼十二さん、神山憲司さん、野中健治さんら桐生支部のメンバーが指導に訪れ、駒の動かし方に始まり、「王」の囲い方、戦法などを少しずつ教え、対局を繰り返すことで力をつけた。

 迎えた6月の第37回全国中学生選抜将棋選手権大会の群馬予選の女子個人戦には10人出場。小学校からの経験者もいる中、リーグ戦を全勝で勝ち上がった名倉さんと高橋さんは準決勝も勝利し、決勝で激突。「普段勝ったことがない」という名倉さんが高橋さんに勝ち、優勝に輝いた。「当たって砕けろと思っていたら優勝。びっくりしました」と名倉さんは話す。

 全国大会は8月2日から4日まで天童市で行われる。「高橋さんの良さは切れ味。名倉さんは県大会同様、無心でぶつかってほしい」と天沼さん。自身のミスで優勝を逃した高橋さんは「県大会は悔いが残った。予選突破を目指し、部活の練習に力を入れていきたい」と、名倉さんは「1勝を目指して頑張りたいです」と話していた。
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新たな機能

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 その建物をずっと前に有鄰館近くの路地裏で見つけたときから、気になっていた。風情ある石造りの平屋建てに、赤く塗られた金属製の窓扉。繊維産業で隆盛だった時代の面影がそこかしこに残る桐生らしいたたずまいに心引かれたのだ▼長らく物置になっているらしく、店なんかにしたらすごくいいだろうなと自分の物でもないのに惜しく眺めていたら、予想を超えて素敵な使われ方になった。帽子工場に生まれ変わったのである▼かつて市内の縫製工場で働いていた齋藤良之さんと埼玉県春日部市で帽子職人として働いていた大山了さんが組んで事業を始めた。建物自体、もともとは機料店の金筬(おさ)工場。再び繊維に関係する形で新たなスタートを切った▼全国の繊維産地は、例えば尾州なら毛織物、遠州は綿織物と概ね得意分野が定まっている。齋藤さんによれば、帽子は関東は春日部、関西は岡山などが産地。麦わら帽の材料のブレードを縫うミシンはアンティークと呼んでいい古さで、手縫いで一つずつ出来上がる様子が実に格好いい▼紋織物を中心に多彩な機能がそろい、総合産地と称される当地に今までなかった要素が加わり、どう融合していくのか。楽しみにしている。(悠)
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8強入りへ正念場、桐生勢5校あすから4回戦

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 第98回全国高校野球選手権群馬大会は21日から4回戦に入る。桐生勢は16強に5校が勝ち上がり、8強入りをかけていよいよ正念場の戦いだ。

 21日は、敷島球場第1試合で桐生第一が第1シードの前橋育英と、第2試合で桐生市商が太田東とそれぞれ対戦。高崎城南球場の第1試合では、桐生南が3連覇を狙う健大高崎に挑む。

 また22日は、敷島球場第2試合で樹徳が中央中等と対戦、高崎城南球場第1試合では、桐生西が館林と戦う。

 前橋育英は春の関東覇者。8年ぶりの優勝を目指す桐一にとっては第一関門だ。桐南にとっても、健大高崎は力を試す格好の相手。3回戦で延長の末、四ツ葉に勝利した桐生市商は、4年ぶりの準々決勝を目指す。

 樹徳は好調な打撃で試合の主導権を握りたい。桐西は、持ち前の粘り強い戦いで館林に挑む。

 第1試合は午前9時、第2試合は同11時半の開始予定。雨天順延あり。入場料は600円。
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イノシシ堤防被害どう防ぐ、流域の自治体連携

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 渡良瀬川流域でイノシシによる堤防の掘り返し被害が深刻化している現状を受け、桐生市など沿線自治体や河川管理者らが被害対策などを情報共有する「渡良瀬川イノシシ対策連絡会」が20日午前、足利市の国土交通省渡良瀬川河川事務所で発足した。初会合では同事務所が前年度、桐生川を中心に管内の被害が900カ所を超える現状を報告。河川敷の捕獲おり・防除柵の設置やイノシシ移動調査を提案し、より広域での対策と情報共有が必要として沿線自治体などに連携協力を求めた。

 同事務所管内では、堤防の強度低下を招くイノシシの堤防被害が2013年度367カ所、14年度675カ所(前年度比84・0%増)、15年度933カ所(同38・2%増)と急増し、桐生出張所管内が約9割を占める。

 今回発足した連絡会は、各行政機関が連携して被害や対策の情報を共有しようと、同事務所の登坂新次副所長を会長に、国と群馬・栃木両県、堤防被害のある桐生・足利・太田の沿線3市の担当者ら約30人で発足した。

 初会合では同事務所が、堤防斜面の張り芝・土木シート設置や河川敷での大規模伐採などの対策を報告。今年度から河川敷での捕獲おり・防除柵の設置や、伐採前後のイノシシ移動調査(宇都宮大学が協力)なども始めることを明らかにした。

 その上で、河川敷周辺も含めた広域での対策が必要として、各行政機関に情報共有などの協力を要請。効果的な対策実施へ連携強化を呼びかけるとともに、流域住民に周知するための勉強会開催などの意向も示した。

 登坂会長は「桐生川を中心に被害が増えている危機的状態。それぞれ対策を進めている沿線自治体と、この場を通じて情報共有を図りたい。流域住民向けにシンポジウムを開いて情報発信したい」などと述べた。

 問い合わせは国交省渡良瀬川河川事務所(電0284・73・5551)へ。
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成長物語

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 熱戦が続く夏の高校野球県大会で、個人的に注目している高校がある。桐生地区で唯一8強入りのない桐生西。あす22日の4回戦に勝てば、創部36年で初の快挙となる▼140キロ超の豪速球を投げ込む荻野恭大投手(3年、新里中出身)がエース兼4番打者。川岸一樹捕手(同、相生中出身)や山本純也主将(同)ら野手陣も、1年時から出場する経験豊富な選手が多く頼もしい▼実は昨夏まで取材を担当させていただいた。巨人ファンの父にV9戦士と同じ名を付けられた高田繁監督(31)が赴任した2012年以来4年連続。今年は参院選などで担当を外れたが、初8強をうかがう快進撃に胸が躍る▼過去4年を振り返ってみる。部員わずか6人で存続危機を迎えた1年目の冬を乗り越え、敗れたものの監督に公式戦初得点をプレゼントした2年目。初戦を突破して春甲子園出場の桐生第一と終盤まで大接戦を演じた3年目。利根商とのシーソーゲームに競り負けて悔し涙を流した4年目。弱小チームが一歩ずつ階段を上がっていく過程を、間近で見守る楽しさを経験させてもらった▼今では部員数も32人に増え、虎視眈々と上位進出を狙う。桐西球児の“成長物語”はまだまだ続きそうだ。(針)
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桐南、桐一敗れる 高校野球群馬大会

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 第98回全国高校野球選手権群馬大会は21日、4回戦4試合を行った。高崎城南球場第1試合では桐生南が3連覇を狙う第2シードの健大高崎に挑み、一時は5点をリードするも、五回に一挙6点を奪われ、5―7と逆転負け。また、敷島球場では第1試合で桐生第一が第1シードの前橋育英と対戦したが、育英のエース佐藤を打ち崩せず、0―3で完封負けを喫した。同球場第2試合では桐生市商が太田東と対戦し、五回を終え、1―1の同点。

 強豪・健大高崎相手に桐南が惜しくも敗れた。

 初回、石川の二塁打を足掛かりに先制した桐南は、続く二回、無死一、二塁から7番飯塚が右前打。右翼手の失策も絡み2点を追加。さらに石川の内野安打で1点を加え、4―0とリードを広げた。

 三回にも1点を加えた桐南だが、五回、エース東宮が健大高崎の打線につかまり、この回だけで長短6安打を浴び、逆転を許した。追いすがる桐南は、好機に1本が出ず、惜しくも敗れた。石井監督は「敗れたのは監督のせい。選手はよくやった」と話した。

 前橋育英のエース佐藤に桐一打線が3安打に抑えられ、完封負けを喫した。

 桐一は初回、二回と制球に苦しむ佐藤を攻め、スコアリングポジションに走者を進めるがとらえきれず。

 一方、上々の立ち上がりをみせた桐一の先発内池だったが三回、1死満塁から犠飛で先制を許すと、五回には3番伊藤に2点本塁打を打たれ、降板。

 2番手金田は育英打線を1安打に抑え、味方の反撃を待つが、立ち直った佐藤を打ち崩せず、零封された。

 太田東の先発は背番号「4」の井草、桐商の先発は3回戦で延長十二回を1人で投げきったエース野村。

 桐商は三回、先頭の9番菅野が中前打で出塁すると、1番小林が送り、1死二塁。2番君島は左翼手の好守に阻まれるが、3番小池の適時打で1点を先制した。

 しかし、その裏、野村が先頭を左前打で出すと、バントと投ゴロの間に走者を三塁に進められ、1番金谷の左前打で同点に追いつかれた。
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桐生市、観光PR映像を初制作

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 桐生市は20日、同市初の観光PR動画「織都1300年・産業観光のまち桐生」の公開を始めた。昨年のミスアース日本代表で桐生市出身の山田彩乃さんが特別出演し、絹織物で栄えた歴史と文化を軸に、イメージ重視で桐生観光の魅力を映像化。海外でも視聴されるよう4カ国語対応版をそれぞれ作成した。市内各施設で流すほか、旅行会社へのDVD配布や動画サイト投稿などで桐生観光の魅力を積極的に発信していく。

 公開を始めたのは、織都の歴史を今に伝える建物や産業、行事、山や川に囲まれた自然の風景など、桐生観光の魅力をまとめた約25分間の映像。それぞれ日本語、英語、中国語、韓国語の字幕や音声解説が付いている。

 同映像には、特別出演の山田さんが着物姿で花を添えるほか、音声解説は人気アニメ「ワンピース」やNHKの報道番組「クローズアップ現代」などでナレーションを務める声優の大場真人さんが担当している。

 桐生観光のPR映像は十数年前に桐生観光協会が制作したが、市制作の本格的なPR映像は初めて。制作費は約300万円。20日から市ホームページでも紹介し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開している。

 市役所支所や公民館、市内の観光施設や宿泊施設などで放映するほか、DVDを都内中心の大手の旅行会社や新聞社、雑誌社、テレビ局、訪日外国人旅行客の誘致団体などに配り、旅行商品化を働きかけたい考えだ。

 また首都圏で定期的に行う桐生観光PRイベントや、桐生ブースを出す10月の台湾国際見本市などでも、放映やDVD配布などで積極的にPR予定。映像制作を担当した群馬テレビも10~11月に特別番組を放映予定だ。

 同映像のDVDやブルーレイディスクは、市観光交流課が市民向けに無料で貸し出している。コピーガードされておらず複製可能。問い合わせは同市役所新館3階の市観光交流課(電0277・46・1111、内線366)へ。
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テレビは学びの場だった

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 古い万年筆を手に「すぎかきすらのはっぱふみふみ」とつぶやいてみた。大橋巨泉さんが万年筆メーカーのCMに出て即興で詠んだうただ。でたらめのようで、半世紀近くたっても覚えているのだから、伝える力を豊かに持ったことばなのである。

 永六輔さんに続き、巨泉さんも亡くなった。82歳。テレビが茶の間に登場し、生活の多くをテレビやラジオと過ごすようになって、二人から学んだことは多かった。永さんには日本の文化を。巨泉さんの番組はいつでも時代の最先端を扱っていた。

 深夜のラジオの「巨泉プラス1」はジャズにふれるひとときだった。テレビでは「11PM」や「ビートポップス」「ゲバゲバ90分」「クイズダービー」「世界まるごとHOWマッチ」があり、新しいおもしろさを形にし、そこから次々と、次世代のタレントを送り出してきた。

 また「牛も知ってるカウシルズ」という独特の言い回しで海外アーティストを紹介する巨泉節は「ビートポップス」の定番であり、外国音楽を身近な暮らしに引き寄せた巨泉さんの功績が、改めてしのばれるのだ。

 「11PM」は巨泉さんの担当日に楽しみが多く、麻雀や釣りや競馬、なかには親の目をはばかるような内容もあって、教育的視点から厳しい目にさらされる内容も少なくなかった。しかし、社会の実相を映し出す渾身のドキュメンタリーもここで数多く生まれた。井上ひさしさんは1970年当時、「この『11PM』月曜日放映分こそ現在のテレビの最良番組だろう。主張があり、熱気があり、制作者たちの知恵が随所にきらめいている。したがっておもしろい」とこう評した。巨泉さんは、そうした番組作りの中心にいた。

 人が生きていくのに不可欠なのは学びの場である。それは学校だけではない。信じる思いや経験を親身に語る人がいて、懸命に聞こうとする人がいれば必ずそこに開けてくるものであって、全盛期に向かう道すじでテレビやラジオにいくつもの学びの場を設けてくれたのが、永さんであり巨泉さんだった。

 現代のテレビには一家言あったに違いない二人だが、出ているときは何食わぬ顔で自分の思いをしっかり伝え、語りだせば必ず楽しませてくれた。

 ごちゃまぜの実相から本質をよりわけていく。笑わせながらそれができた大御所の相次ぐ喪失。何とも惜しまれるのだ。
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上を向いて

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 完封負けを喫した彼らに涙はなかった。悔しくてたまらないはずだけど、決めていたのだ。「悔いのない2年半を過ごして戦ったから、負けるときが来ても泣かない」と。それを貫こうとする強さが印象的だった▼夏の高校野球4回戦、選抜大会出場の桐生第一と第1シード前橋育英の試合のこと。選手は敗戦に肩を落としても、ぐっと自分を立て直して相手チームとスタンドにあいさつした▼終了後の取材で主将として淡々と答えていたのが高田修平選手。けれど取り囲む記者がいなくなったとき、ほんのわずか涙をこぼした。「足りないところをカバーし合えるチームだった」と仲間への思いがあふれた涙に、ぐっと来た。このチームとして取材するのは最後なのだ▼初めて彼を取材した約2年前から、選手、主将として成長して頼もしい。そんな彼らと関わるうちに、記者としてさまざまな経験をした。高校生の伸びしろには到底及ばないし、勝手な思いだけど、こちらも成長させてもらっていたのだ▼泣かないと決めた表情と、わずかに堪えきれなかった涙、果敢な戦跡。それらのまぶしいものは彼らへの感謝の気持ちとともに、しまっておこう。球場からの帰り道、そんなことを考えていた。(並)
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旭町母親殺人未遂の河内被告、起訴内容認める

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 昨年10月、桐生市旭町の民家で、同居の母親を包丁で刺して重傷を負わせたとして殺人未遂罪に問われた、長男で無職河内茂雄被告(53)の裁判員裁判の初公判が22日、前橋地裁(野口佳子裁判長)であり、河内被告は起訴内容を認めた。

 起訴状によると、河内被告は昨年10月20日午後2時すぎ、自宅で、母親=当時(84)=に対し、殺意を持って、その胸部などを包丁(刃渡り約18㌢)で多数回突き刺すなどしたが、母親が抵抗したため、加療約2カ月を要する重傷を負わせたにとどまり、殺害の目的を遂げなかったとされる。

 冒頭陳述で検察側は「被告は統合失調症で長年入通院を繰り返していた。犯行当日、母親が訪問看護師に、被告がお金を無心するので入院させたいと相談したことに対し、邪魔者扱いされたと思って怒りを覚え、犯行に及んだ」とした上で、「犯行時の症状は重くなく、善悪を判断し、コントロールすることができ、完全責任能力はあった」と指摘した。

 弁護側は「37年間の統合失調症で人格が低下し、物事の善悪の判断ができなかった」と主張した。
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文化学園で刺しゅう展、学生ら桐生の技術に感動

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 桐生刺繍商工業協同組合(村田欽也理事長、45事業所)は12日から21日まで、「刺しゅうのふるさと桐生」展を服飾専門学校・文化服装学院などを運営する文化学園(東京都渋谷区)ファッションリソースセンターで催した。昨年初めて催した都内での「刺繍展」の第2弾に位置づけ、多彩な技術でつくられた製品を展示したほか、横振り刺しゅうの実演を通じ、学生らに刺しゅう産地としての桐生を売り込んだ。

 東京展は昨年10月、銀座の「ぐんまちゃん家(ち)」(ぐんま総合情報センター)で初開催。今回は将来ファッション業界で働く可能性の高い学生へのPRを狙い、文化学園に出展を打診。産地の技術を学生に伝える貴重な機会になると、学園側が快諾して実現した。

 組合員のうち15社が出展。ワッペンに用いる相良(さがら)刺しゅうやコード刺しゅう、スパンコール、打ち掛けやドレスへの加工など各社得意の技術で製作した製品を披露。刺しゅう糸やワッペンを無料配布して人気だった。20日と21日は組合員が終日常駐し、2日間だけで1200人が来場。直接説明に当たった。横振り刺しゅう作家の大沢紀代美さんによる実演は特に学生の心をつかんだ。

 大沢さんの指導でミシンを踏んだオートクチュール科3年の山田智恵さん(30)は「鳥肌が立つくらい感動しました。足を気にすると手が動かない。すごく難しかった」と述べ、来桐を強く希望していた。

 学園側は今回「産地が文化にやってきた」と独自にサブタイトルをつけ、積極的に情報発信したほか、国内外で活躍する卒業生の新鋭デザイナーらも招き、受け入れ態勢を整えた。担当者は「学生の心にかなり響くものがあった。毎年でも2年に1度でも続けていただきたい」と期待した。

 村田理事長は「産地をしっかりした形で将来につなげる次世代への投資として、価値ある取り組みと思っている。できることなら続けたい」と話した。
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都知事選傍観

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 参院選が終わって間もないある日、笠懸町の食堂に入ったら、隣のテーブルでご婦人方が何やら話していた。「○○さんのイメージは…」「○○さんの年齢は…」。都知事選の有力候補の名を挙げては、辛口な論評を加えてうなずき合っている▼投票率の低い笠懸町の食堂で話題になるほど、都知事選は関心が高いらしい。かくいう記者も、有権者でも取材対象でもないがゆえの無責任さからか、メディアの向こうの“政治ショー”を傍観しているというのが正直な感覚だ▼傍観ついでに、自分なら誰に投票するかと、21人もいる候補者をじっと眺めてみる。有力3候補を比べると、小池百合子氏には極右思想、鳥越俊太郎氏には高齢と健康の問題がささやかれ、どちらも不安がぬぐえない▼増田寛也氏にいたっては、「地方消滅」という著書で人口減社会に警鐘を鳴らし、東京一極集中の是正を訴えて地方を励ましてきた張本人ではないか。その人が東京の首長になろうというのは何の冗談か。行政の実務経験は文句ないかもしれないが、地方に生きる者として、この矛盾は看過できない▼ワイドショー的な話題性とは裏腹に、有権者としてはかなり悩ましい。それが今回の都知事選だと思う。(
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値上げ案に議論白熱、桐生市下水使用料審

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 桐生市下水道使用料審議会(押見新一郎会長、14委員)の第3回会合が22日、同市境野町三丁目の市境野水処理センターで開かれ、下水道事業を公営企業会計に移行する2020年度までに来年度から3段階で平均71・3%値上げする市の諮問案を審議した。委員からは「公営企業会計移行を先送りして値上げを緩やかにしては」との要望が出る一方、「新里地区はすでに高い料金を払っている」として旧市内との早期料金統一を望む声が出るなど議論が白熱した。

 同市の下水道使用料は、05年の新里・黒保根両村との合併後10年以上がたつ現在も、旧市内と新里地区(黒保根地区は下水道なし)で別々の料金体系となっている。

 特に旧市内分は1997年から18年据え置き。下水道使用料で賄うべき汚水処理費の収入不足分は、一般会計から年間約6億円の税金を投入して運営してきた。

 市は20年4月の下水道事業の公営企業会計移行に合わせ、受益者負担の原則から税金投入に頼らない運営に向け、5月の審議会初回会合で下水道使用料値上げ案を諮問した。

 審議では、旧市内の委員から「なぜ4年後に公営企業会計にしなければならないのか」「7年後、10年後に先送りして、もっと値上げを緩やかにすることはできないか」などと、値上げ時期の見直しを求める意見が出た。

 新里地区の委員からは「合併後いずれ一本化すると言われながら、現在も新里地区は(旧市内より)高い下水道使用料を払い続けている。早く桐生と同じ金額にしてほしい」などと、早期の料金統一を求める意見が出た。

 また多くの委員から、現行の倍近い急激な値上げになる旧市内の大口使用者や、低所得者への救済策を講じるよう市に強く要望すべきとの意見が続出。8月22日の次回会合で答申文案の検討に入ることを決めた。

 審議に先立って委員ら一行は、境野水処理センター内の下水処理施設を視察した。

 市が諮問した値上げ案は、下水道使用料単価を現行88・3円から151・3円に引き上げるもの。一般家庭(20立方めーとるメートル当たり月額)では、旧市内は現行の1630円(新里2268円)が17年4月から1900円(新里増減なし)、18年4月から2268円(新里増減なし)、20年4月から2700円(市全域)になる。
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桐生・みどり「ブロックタウン」完成 桐生JC

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 地域の子どもたちから参加を募り、立体ブロックで桐生・みどり両市のまち並みを再現する「ブロックタウンきりゅう」(桐生青年会議所〈JC〉主催)が完成し23日午前、桐生市市民文化会館スカイホールで初公開された。今後10年間、同会館4階エレベーターホールで常設展示される。

桐生・みどりのまち並がブロックで色鮮やかに再現されている=桐生市市民文化会館

桐生・みどりのまち並がブロックで色鮮やかに再現されている=桐生市市民文化会館


 この事業は子どもたちが郷土を愛するきっかけにと、青年会議所の60周年記念事業の一環で進められた。約25万ピースのブロックを用い、縦1・4メートル、横4・6メートルの大きさの中にまちをつくり上げた大作だ。式典で亀山豊文市長ら来賓や子どもたちの代表が最後の造形物を取りつけて完成させた。
 展示会場となる文化会館や桐生倶楽部、桐生明治館、金善ビル、桐生ガスのサッカーボール模様のガスタンク、コノドント館、富弘美術館、わたらせ渓谷鐵道など象徴的な建物が見事に再現された。桐生が岡遊園地の観覧車もくるくると回る。「将来まちにあったらいいと思うもの」のアンケートで多かった広い公園も配置した。
 坪井良樹理事長は「おかげさまで素晴らしいまちが完成した。お子さまたちにご協力いただき、本当に感謝します。いつでも見に来てほしい」と述べた。
 桐生市立広沢小5年の飯塚真理子さん(10)は「自分がつくった病院や車があってうれしかった。文化会館があったり観覧車が回っていたりしてすごかった」と喜んでいた。
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