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ぐんま農産、養蚕業に参入

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 衰退する養蚕業を継承しようと新規参入したぐんま農産(桐生市梅田町二丁目、稲葉知幸社長)の初冬蚕が順調に生育し、28日には繭として初めての出荷を迎える予定だ。太田市藪塚町の蚕室では約1年半の修業を終えた同社営農担当の小林孝志さん(50)が出荷作業にいそしんでいる。

 ぐんま農産は、休耕中の桑畑を利用し桑茶を生産するぐんま製茶(桐生市梅田町二丁目)の関連会社。ぐんま製茶の管理する桑畑の有効活用を進め、消えゆく産業を継承すべく養蚕業に新規参入を決意し、大日本蚕糸会(東京都)の蚕糸絹科学文化継承発展事業を受けてスタートした。

 養蚕に取り組むのは「初めは蚕が苦手だった」という小林さん。2015年春から太田市で養蚕業を営む渡辺順之さん(69)に弟子入りしてゼロから学び、いよいよ初出荷にこぎつけた。出荷量は繭約8万粒で、現在は製品にならない繭をはじく選別作業など出荷準備を行っている。

 「養蚕を始めてからかわいくて仕方がない」と“おかいこさま”を大切になでた小林さん。「いずれは桐生産の繭を使って地元の機屋さんに織ってもらえるよう、つなげていきたい」と意気込んでいる。

 群馬県内の養蚕農家は137戸(15年度調査)で、東毛地区は13戸(桐生3戸、みどり5戸、太田5戸)。ピーク時の1901(明治34)年には県内養蚕農家は8万7867戸だった。
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