熊本市で開かれた第2回全国豆腐品評会で、関東地区予選を勝ち抜いて出場したとうふ工房「味華」(桐生市仲町二丁目)の豆腐が、木綿豆腐部門で銀賞を受賞、絹ごし部門でも第5位に輝いた。原料の大白大豆は県内片品村の特産品。にがりや製法にも工夫をこらした看板メニューの高評価に、つくり手の小林鋼平さん(33)と父親の光男さん(66)は「生産農家にいい報告ができたことがうれしい。今後も日本一を目指したい」と話している。
全国豆腐連合会と全国豆腐品評会実行委員会が主催するイベント。10月17日の全国大会には、各地方予選を勝ち抜いた78社107点が参加。「木綿」「絹ごし」「寄せ/おぼろ」「充填豆腐」の4部門で日本一を競った。
料理研究家やフードアナリストら食に関する専門家40人が審査をした結果、味華の「幻の極上 木綿豆腐」が銀賞に輝いたほか、「幻の極 絹ごし豆腐」が第5位に入賞した。
豆腐の原材料となる片品産の大白大豆は、小林さん親子がほれこんだ素材。「一度食べた味が忘れられず、何とか供給してもらえないかと、4年前から農家を訪ねて交渉を重ねてきた」と、光男さんは振り返る。
供給される大豆を、ソフト木綿と呼ばれる昔ながらの製法で豆腐に仕上げる。豆乳の煮方、にがりの調整など、大豆のうまみを引き出すための試行錯誤も繰り返した。
こうしてつくり上げた店の看板メニューが高い評価を受けたことに、「おいしい食品を群馬から発信できることがうれしい。片品特産の大白大豆の生産者たちにもっと光が当たればいい」と小林さん親子。来年も参加し、日本一を目指すつもりだ。
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