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野間清治顕彰会、“雑誌王”の紙芝居完結

 講談社の創始者で“雑誌王”の野間清治(1878~1938年)の晩年を描いた紙芝居の第3部が完成した。これで第1部から第3部まで、野間清治の生涯をつづった自伝的紙芝居が完結したことになる。製作した野間清治顕彰会では10日、桐生市立南小学校で開催する生誕記念事業の席で、子どもたちの協力を得て紙芝居を披露することにしている。

 野間清治は山田郡新宿村(現在の桐生市新宿)出身。群馬師範学校を卒業後、ふるさと桐生で小学校の教員を経験した。その後、沖縄で教育行政に携わり、東京帝国大学主席書記などを経て、大日本雄弁会を設立。1911年に講談社を立ち上げた。そこで創刊した「少年倶楽部」「婦人倶楽部」「少女倶楽部」「キング」などの雑誌は大人気となり、雑誌王と呼ばれた。

 顕彰会ではできるだけ多くの人に郷土の偉人・野間清治への理解を深め、愛着をもってもらおうと、さまざまな事業に取り組んでいる。

 紙芝居の製作もその一つ。立志編となる第1部に続き、東京での活躍を描いた第2部は、2010年までに完成していた。

 第3部は亡くなるまでの晩年を描いたもので、顕彰会の役員らが今年1月から製作にかかり、図案から物語の文案づくり、絵柄の色塗りと、いくつもの工程を踏み、ようやく完成にこぎつけた。

 写実的に描かれた絵柄はこまやかで、リアリティーがある。「当時の建物の色など、モノクロ写真では分からない部分もあり、関係者の話を参考にしながらできるだけ忠実に再現した」とメンバーら。

 これで野間清治の生涯をつづる紙芝居は完結。10日、桐生市立南小学校で開催する生誕の日記念事業の中で、児童の力を借りて市民にお披露目する予定だ。

 当日は午前10時、南小東南のポケットパーク生誕之碑前で献花式をした後、南小図書室で紙芝居と語りを披露。その後、お汁粉を食べながら交流会を開く。

 希望者は直接会場へ。問い合わせは野間清治顕彰会(電0277・47・4341、桐生市立図書館内)まで。
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