中学1年生の国語の教科書に「笑顔という魔法」という文章が掲載されている。口でペンを横にくわえて笑顔に似た表情をつくったときと、縦にストローのようにくわえた場合とでは、同じ漫画を読んでも前者の方が面白く感じる研究結果を分かりやすく紹介したものだ▼執筆した脳科学者の池谷裕二さんが14日、ミツバの文化講演会に講師として招かれ、その内容についても詳しく解説してくれた。いわく、「楽しいから笑うよりも、笑うから楽しくなる力の方が大きい」。表情が引き金となって感情が生まれるという、一般的な認識と逆の理屈に目を見張った▼気が進まない掃除も、始めると根を詰めるような行動を「作業興奮」といい、作業を始めることで脳が興奮するのだそうだ。「やる気は行動の原因ではなく結果。やり始める気がない限り、やる気は出ない」という指摘は、物事に取り組むまでが遅い身に耳が痛かった▼笑顔だと、楽しさを示す単語を見つける力も上がるという。幸せを呼び込むのも表情次第なのだろうか。喜怒哀楽をはっきり表に出す生き方は、少し改めた方がいいのかな▼でも、急に笑うようになったら気色悪いかもしれないし、笑顔には全く自信がないんだよな。(悠)
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