介護職員の負担軽減を図る「介護ロボット」が、桐生市内の特別養護老人ホーム「梅の郷」(梅田町四丁目、松田圭司施設長)と「ユートピア広沢」(広沢町六丁目、古谷忠之施設長)の2カ所に導入された。梅の郷には会話ができる人型のコミュニティーロボット「パルロ」1台で、ユートピア広沢は内蔵センサーが転落予兆を察知して職員に知らせるベッド4台。両者とも高齢者の見守りに役立て、職員の負担軽減とともに、より安心・安全な介護サービスの提供を目指すとしている。
介護職員の負担軽減を図る「介護ロボット」が、桐生市内の特別養護老人ホーム「梅の郷」(梅田町四丁目、松田圭司施設長)と「ユートピア広沢」(広沢町六丁目、古谷忠之施設長)の2カ所に導入された。梅の郷には会話ができる人型のコミュニティーロボット「パルロ」1台で、ユートピア広沢は内蔵センサーが転落予兆を察知して職員に知らせるベッド4台。両者とも高齢者の見守りに役立て、職員の負担軽減とともに、より安心・安全な介護サービスの提供を目指すとしている。
介護ロボットの導入は「介護離職者ゼロ」を目指す国の施策に沿ったもの。導入補助として市は2016年度一般会計補正予算に2施設合計で179万円を計上。全額が国の負担となっている。
◆人と会話できる
人型ロボット「パルロ」は高さ40センチ、重さ1・6キロ。歌やダンス、クイズ、ゲーム、体操などのレクリエーション機能を持つ。また、内蔵カメラで顔を認識し、名前や誕生日など100人以上を見分けて、一人ひとりに合わせた会話ができるのが特徴だ。全国の介護施設や病院などで約600台が導入されているという。
施設利用者へのお披露目を行ったところ、かわいらしい動きのパルロに、お年寄りたちの反応は上々。梅の郷では「パルロに興味を持って、コミュニケーションをとってもらうことが見守りになる。新しいレクリエーションのきっかけづくりにもできれば」と話している。
◆転落予兆を察知
ベッドに内蔵されている四つのセンサーが利用者の「起き上がり」「寝返り」「ベッド脇に腰かける」「床に下りる」の動きを感知してナースコールに直結する「見守りケアシステム」。
認知症患者は、歩けないなど身体機能に不自由があっても動こうとしてしまい、ベッドからの転落事故につながる場合がある。これまでは職員の見回りに加え、利用者が立つと反応するセンサーマットをベッド脇に敷くなど対策をしてきた。新たに導入したベッド型の見守りケアシステムは利用者の動きだしの時点で反応するため、ベッドからの転倒・転落予防により効果的だという。
見た目はごく普通のベッドで、利用者の精神的・身体的負担も少ないことも特徴。ユートピア広沢では「転倒転落事故防止に努め、職員の不必要な見回りを削減したい」としている。
関連記事: