桐生商工会議所(山口正夫会頭)は東京ビッグサイトで8日から10日まで開かれた展示商談会「フィールニッポン」(日本商工会議所主催)にノコギリ屋根工場をテーマに出展した。店舗やアトリエとしての転用が進む桐生市内の事例を示したほか、日本一の現存数を誇る愛知県一宮市をはじめとする全国各地の取り組みを紹介し、活用を促した。
「ノコギリ屋根工場のあるまち桐生」と題した同会議所ブースは、2008年に市内で開催した「ノコギリ屋根博覧会」の6回目に位置づけた。
現役で稼働中の工場から生み出される繊維製品や「ノコギリ屋根」の英語名と三角屋根の意匠を取り入れ、桐生でのものづくりにこだわり展開中のアパレルブランドのシャツ類を展示。店やアトリエ、美容室にとさまざまな用途に使用されている建物を写真と文章で紹介した。
一宮市で始まった工場活用を考える座談会「のこ座」の取り組みと全国の分布図も示した。
太田市から商用で展示会を訪れていた羽賀聖吾さん(34)は「桐生に織物があるのは知っていたが、ノコギリ屋根は知らなかった。うまくブランド化していると思った」と感想。繊維関連の企業に勤める男性は「来週桐生に行くので、ノコギリ屋根を探してみます」と話した。
同会議所は「そんなに残っているのかと驚く人が多い。リノベーション(大規模改修)への関心も高かった」と反響を語った。
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