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「野球観光」推進団体設立を提案、ツアー開催や合宿誘致へ

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 “球都”と呼ばれるほど野球が盛んな桐生市の特徴を生かし、野球を軸とした観光事業化を進めて来訪者を呼び込もうと、桐生市議会経済建設常任委員会(山之内肇委員長、7委員)は6日、官民の関係者を招いての政策提言発表会を同市役所正庁で開いた。野球観光ツアー開催や各年代の合宿誘致といった「野球観光推進事業」に、まちぐるみで取り組む仕組みづくりの必要性を強調。行政や各種団体が連携し、事業推進団体「野球観光コミッション」(仮称)を設立してはどうかと提案した。

 同委員会は2015年11月、野球観光の先進地・徳島県阿南市の視察を機に、政策提言に向けた協議を開始。所管事務調査の一環として計15回の会合を重ね、球都桐生にふさわしい野球観光のあり方を模索してきた。

 政策提言発表会には、亀山豊文市長ら市関係者、山口正夫桐生商工会議所会頭ら財界人、野球やスポーツ関係団体の役員や一般傍聴者など約80人が参加。山之内委員長が約1時間にわたってプレゼンテーションした。

 発表では、中高年の草野球チームを全国から招き、まちぐるみで試合と観光を楽しんでもらう阿南市の取り組みを紹介。野球関連の宿泊者数が7年で約10倍に増え、年間1億円以上の経済効果が出ているとした。

 その上で、野球が盛んな球都としての全国的な知名度がある桐生には、「阿南市に負けない地域資源がある」と指摘。経済政策の一環として、野球を軸とした観光事業で市外からの交流人口を増やそうと訴えた。

 具体例として、まず提案されたのが、野球観光ツアーの開催。球場や対戦相手の確保、宿泊や懇親会の手配、八木節踊りなどの歓迎行事、低速電動バスによる送迎や観光案内などをパッケージ化するとした。

 次に掲げたのが「野球のまち」のアピール。球都桐生を彩る野球関連資料を常設展示するほか、小学生でもスタンドインできる規模の境野球場を、“少年野球の聖地”としてアピールすることも盛り込んだ。

 さらに少年から社会人まで各年代の合宿や、民間企業と共催での少年野球大会の誘致、高校・大学・社会人・プロでの日本一監督や侍ジャパンの立役者ら、地元出身の野球関連著名人による野球フォーラム開催も掲げた。

 最後に、行政や各種団体から財政的人的支援を受け、民間主導の事業推進団体「野球観光コミッション」(仮称)を設立してはどうかと提案。「行政だけでも、野球団体だけでも、観光だけでもできない。オール桐生の仕組みをつくりませんか」と訴えた。

 亀山市長は講評で「新たな角度からの提言に感銘を受けた。皇太子殿下と懇談した際に『桐生は高校野球が強いですよね』とのお話をいただき、球都桐生の歴史を再認識したことがあった。今回の提言を踏まえ、野球観光を推進できるか検討したい」と述べた。
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