ドドドという地響きが聞こえた。驚いて顔を上げると、グラウンドに飛び出した老若男女が、笑みを浮かべて全力疾走で迫ってくる。あっという間に囲まれるラグビー選手。トップリーグ発足から13年、こんな光景を見るのは初めてだ▼リーグ王者で県東毛地域に拠点を置くパナソニック・ワイルドナイツが、11月29日に太田市運動公園陸上競技場で行った今季初の公式戦。スタンドを埋めた約5800人の大観衆が試合後、快勝の興奮冷めやらずグラウンドになだれ込んだ▼ファンが殺到したのは、田中史朗、堀江翔太、山田章仁各選手らW杯で躍進した日本代表や、南アフリカ代表JP・ピーターセン、豪州代表ベン・マッカルマン両選手ら。樹徳高校出身の谷田部(旧姓渡邉)洸太郎選手も、大勢のファンに囲まれて楽しそうだった▼最も多くのファンが並んだのは、身長166センチで子どもたちに大人気の田中選手。ファンの最後の1人がグラウンドを去るまで、1時間以上もサインや写真撮影に快く応じる。ラグビーブームの前も後も変わらないその姿がまばゆく見えた▼次の太田開催は26日午後1時試合開始。迫力ある試合はもちろん、試合後の選手との交流もぜひ楽しんでほしい。(針)
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初めての光景
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