桐生市梅田町四丁目の梅田湖で行われる師走の恒例イベント「梅田湖冬花火大会」(同大会実行委員会主催)が、23日の第10回で幕を閉じることになった。小島正吉会長ら同実行委メンバーの高齢化などが幕引きの理由。「引き継いでくれる後任がいれば託したい」としながらも、今回でひと区切り。冬の夜空と湖と山々に、華やかな“有終の美”を飾る。
小島会長ら地元の梅田カラオケ愛好会の有志が、湖畔のうどん店「雪の屋」で開くカラオケ大会に合わせて2006年に始めたもので、打ち上げ花火やスターマインが美しく湖面を彩り、一般市民も自由に花火を楽しめるとあって毎年800人以上の見物客が訪れていた。花火師からも湖面に映りこむ花火の美しさでは日本一と評されており、湖を囲む山々にこだまする音もほれぼれするとお墨付きをもらったほどだ。
小島会長は「第1回は100発くらいの打ち上げで、準備も最初の2年くらいは数人で湖周辺の草刈りなど大変だったが、次第に協力者が増えていった」と振り返りながら、「10回がひとつの区切り。梅田の名物として知られるようになってきたが、惜しまれながら終えるのも華だ。若手有志や行政など誰か引き継いでくれる後任がいれば託したい思いもある」と心境を語る。
今年は600発以上が約30分にわたって打ち上げられる予定。通常の花火のほか、希望者によるメッセージ付きの記念花火を実施。誕生日や結婚、周年記念、イベント告知といったお祝い事の記念に花火を“奉納”するもので、伝えたいメッセージを会場にアナウンスする。サイズは300メートルに広がる3号玉花火で料金は1万円。今回は90社(店)の協賛を見込み、一般の記念花火の申し込みも直前まで受け付ける。
花火打ち上げは、歌手の十和田美咲さんによるカラオケ大会(午後6時15分から)の後、午後7時から開始。強風の場合は中止。
奉納花火の申し込みや問い合わせなどは雪の屋(電0277・32・0250)、居酒屋いとい(電0277・32・1905)へ。
関連記事: