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Channel: ウェブ桐生タイムス
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記録の役割

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 360余年の歴史を刻む桐生祇園祭で、祭りの実働部隊を務めるのが本町一―六丁目・横山町の若衆。その束ね役が行司と呼ばれる役職だ。本町二丁目町会が天王番を務めた今年の祭りで、行司会は小さな改革に取り組んだ▼祭りを前に、各町の行司は繰り返し顔を合わせ、天王番の行司を中心に祭りを下支えするための準備を図る。これまでのやり方を確認した上で、今年はどうするのか。一つ一つ確認し、異論が出ればそれを審議し、やり方を決めてゆく。大切な合意形成の過程である▼今年はその審議過程を議事録に残すという、新たな試みに挑んだ。今のしきたりがいつ、どんな経緯で生まれたのか。後継者が来歴を知る上で、過去の審議過程は参考になる。似たような課題が登場したときにも解決へのヒントになるはずだ。先日の反省会で、議事録は無事、三丁目町会の行司へと引き継がれた▼議事録を残すのは後世のため。まして公人のかかわる会議で、何が話し合われ、どこに落ち着いたのか。過程を公にできる仕組みを整備するのは当然のこと。森友・加計問題で疑惑がぬぐえぬ原因は、審議過程の「欠損」もしくは「非開示」にある。記録はだれのために残すのか、問い直してほしい。(
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