Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

関東伝統工芸士会作品コン、桐生の2人が会長賞

 第17回関東伝統工芸士会作品コンクール(同工芸士会主催)が東京都港区の青山スクエアで開かれ、桐生織伝統工芸士の新井伊知郎さん(56)=アライデザインシステム=と泉太郎さん(53)=泉織物=がそろって、関東伝統工芸士会長賞に輝いた。

 自らの名前で初めて出展した新井さんの作品は、日本画家・狩野内膳の作品をモチーフに、絵画織の細密な織りで表現した京袋帯「南蛮屏風紋錦」。石畳にも濃淡をつけて立体感を出すなど工夫した。

 「非常に凝った題材で差別化した」と新井さん。「日本に外国の人がかなり来ている。外国人の目にも留まる柄として、戦国時代のポルトガルとの貿易を描いた狩野内膳の作品を選んだ。自信作なので応募しました」と話す。

 2013年に日本伝統工芸士会長賞に輝くなど複数回入選している泉さんは今回、「天使のきもの」を出品。着物に織り柄で天使と吉祥文様を施し、桐生絞で雲をイメージして染め重ねた。「桐生織と桐生絞を複合するスタイルが自分の中で確立してきている」という。

 「普通のおしゃれとして、着物でどんどんまちに出ていってほしい」との思いを込めて製作した泉さんは、「コンクールを行っているのは関東だけ。工芸士会の陰の努力のおかげで応募でき、認めていただける。ありがたい」と主催者への感謝の言葉も語った。
関連記事:


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

Trending Articles