Quantcast
Channel: ウェブ桐生タイムス
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

マユの開発・普及活動、EST交通環境大賞奨励賞に

$
0
0

 桐生市を舞台に産学官民が連携して取り組む低速電動バス「MAYU(マユ)」の開発・普及活動が、第9回「EST交通環境大賞」(EST普及推進委員会、交通エコロジー・モビリティ財団主催)の奨励賞を受賞した。ESTとは、環境にやさしい持続可能な交通の略語。観光や日常生活の足として、ゆっくり走る小型電動バスを活用しようという桐生市の事例に、注目が集まっている。

 EST交通環境大賞は国土交通省や環境省、警察庁などが後援。環境の視点から持続可能な交通政策に取り組む団体・企業・行政などに対し大賞、優秀賞、奨励賞といった賞を授与している。

 受賞したのは、マユを所有し運用する桐生再生(同市東久方町二丁目、清水宏康社長)、マユを製造販売するシンクトゥギャザー(同市相生町五丁目、宗村正弘社長)、それに群馬大学と桐生市の4者。

 群馬大学が中心となって実施した脱温暖化研究プロジェクトから生まれたマユをどう生かすのか。4者は連携し、市民団体なども巻き込みながら、観光ルートの開発や住民の足としての利用法を探ってきた。

 マユに自転車や徒歩を組み合わせたスローな観光スタイルは徐々に広がりを見せており、地域住民の理解も進んでいる。今回の奨励賞は、こうした一連の取り組みが評価されたもの。

 20日、東京都千代田区で行われた表彰式には桐生再生の清水さんが出席。表彰状などを受け取った。

 23日には清水、宗村両社長と群馬大学理工学府の天谷賢児教授が桐生市役所を訪ね、亀山豊文市長に報告した。

 「産官学民が連携して新たな交通政策に挑戦している点が大いに評価された。市民をはじめ企業、大学、行政が協力して耕してきた素地があるからこそ」と清水社長。交通弱者の足を確保する取り組みも、注目を集めているという。

 昨年12月には環境省からも4者連盟で表彰されており、亀山豊文桐生市長は「取り組みの意義が理解され、ようやく評価されるようになった」と喜んだ。
関連記事:


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

Trending Articles