桐生、みどり両市の合併を想定した事務レベルの検討組織「桐生・みどり新市建設研究会」の第4回会合が21日午前、みどり市役所笠懸庁舎で開かれた。会合後の記者会見で、合併する場合の重要4項目の検討結果を公表。庁舎の位置については、桐生地方卸売市場(みどり市笠懸町阿左美)の敷地を想定した「JR岩宿駅周辺」と、パチンコメーカー平和の本社跡(桐生市広沢町二丁目)を想定した「新桐生駅に隣接するビルを活用」という二つの案を打ち出した。
岩宿駅周辺は国道50号に隣接し、北関東道にも近いなど利便性が高いほか、南口は市街化が図られており、土地利用上の影響も少ないと説明。市場の敷地付近に建設する場合は、民間施設などとの複合化も視野に入れられるとした。
新桐生駅に隣接するビルを活用すれば、建設費の縮減が図れ、本庁舎の機能を果たす規模があるほか、桐生市の市街化区域内であり、一定の都市基盤が整備されているとした。
合併方式は新設(対等)合併とし、新市の名称は公募で決めることを軸に、新名称となる場合には地域自治区として「桐生区」「みどり区」を設定するなど旧市名を残すことも検討するとした。
市議会の定数は「34人の範囲内」とし、合併直後の在任特例は「2年以内」とした。
会合後の記者会見で、桐生市の鳥井英雄副市長は、今回示した4項目について、「一つの考え方として事務レベル案を示したもので、今後さらに検討を深め、12月をめどに研究会としての最終報告をまとめて市民に示したい」と述べた。
両市は、8月の両市長会談で、石原条みどり市長が亀山豊文桐生市長から要請されていた任意合併協議会の設置を見送る代わりに、庁舎の位置などの重要項目も新市研で踏み込んで協議することで合意。これを受け、本来は合併協議会で決めるこれらの重要事項について事務レベル案をまとめた格好だ。
関連記事: