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Channel: ウェブ桐生タイムス
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ある電話から

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 1週間ほど前のある日、編集局に一本の電話がかかってきた。本県を会場に開かれた高校野球関東大会の試合結果を聞きたいと。野球好きなオジさんではない。本紙読者の、やや年を召した女性の声だった▼桐生・みどりの学校が出場した試合ではないため、本紙記者は球場に足を運んでいない。そのため、結果はすぐにはわからないと伝えた。が、それを近くで聞いていた同僚が、関係機関から発表されていた試合結果をすぐに調べて教えてくれた▼結果を知りたかったチームは敗れていた。そう伝えたあと、気になったので聞いた。「なぜ、結果を早く知りたいの」と。女性はこう言った。N県にいる弟の孫がY県代表チームの選手として出ていて、週末の試合にはその弟一家や両親(その弟さんの子。西日本のH県在住)ら親戚一同が集まってスタンドで観戦した。が、さすがに平日までは滞在できない。でも試合結果は早く知りたい。で「地元の新聞社に」と電話を入れたのだと▼関東大会が本県で開かれたのが縁で各地から集ったのだという。初夏の青空のもと、球音がこだまするスタンドで孫(親戚の子)が躍動する光景を観戦する親戚一同。その光景を想像して、なんだかほんわかした。(な)
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