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本当のゴール

 進んだと思うと、振り出しに戻る。まるで、すごろくのようだ―。桐生広域圏合併の迷走ぶりを、読者に分かりやすく示そうと、当時の広域市町村の合従連衡を、実際にすごろくで再現したのは、2005年の正月号企画だった▼それから11年余り。再び広域圏合併が白紙になったのを受け、久しぶりに合併すごろくを見直してみた。「桐生広域どこへいく」と題し、4ページを使って大特集した。何度も振り出しに戻ってしまうもどかしさが、迷走を見守るしかなかった当時の歯がゆさと重なる▼広域圏合併に向けて桐生市が任意協議会設置を提案したのが02年2月。同年11月に町村側の不参加で設置が見送られた直後、桐生市は太田市との東毛合併構想をぶち上げた▼町村どうしの合併論議も実ることなく、駆け込み先の東毛合併協も03年12月、桐生・太田の主導権争いなどで破談に。直後の桐生広域圏合併構想も分裂し、05年1月の飛び地合併調印へと続く▼あらためて気づいたことがある。合併すごろくが作られた当時、飛び地合併は確定していない。複数のゴールが設定されていた。再び広域圏合併が白紙になった今後、はたして本当のゴールは来るのだろうか。(針)
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