桑の実のジャムづくりが5月31日、諏訪神社社務所(桐生市東一丁目)で行われた。東婦人会(佐藤マサ子会長)の有志が29日に桐生川の河川敷で採った桑の実(ドドメ)を和気あいあいと調理。「子どものころはこのままで、おいしかったね、何もない時代だから。親にすぐ見つかって、怒られたものよね」と思い出話も盛んに、みるみる紫色のジャムに変身していった。
東婦人会は昨年の「布の絵本コンクール」に「まゆのできるまで」を出品して入賞。養蚕農家と桑畑、蚕が成長して、まぶしで繭をつくる。それが絹織物になってきものになるというストーリーで「富岡製糸場が世界遺産になり『花燃ゆ』が放映され、さらに織都1300年。時宜にかなった」とメンバーら。
その発展形で、生涯学習桐生市民の会・地域の歴史と文化を学ぼう委員会の神山勇委員長が音頭をとって桑の実の利用を図ることに。養蚕をしなくなって放置された桑の木がたくさんあり、近頃はドドメを食べる子もいなくて、今年は例年より半月ほど早く完熟した実が収獲できた。
社務所に集まった4人はまず2キロある実を一つ一つつまんで枝を切り、大なべに入れて砂糖をまぶし、煮てやわらかくしてからミキサーに。さらに砂糖とレモン汁を加えて煮詰めていく。「70年以上生きて、桑の実でジャムをつくるのは初めて」という人ばかりでも、勘をはたらかせ手が動く。
できたジャムは4日の委員会会議で試食してもらい、評価を問う。
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