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重伝建のシンボル焼く、「買場ふれあい館」全焼

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 4日夜、桐生市本町一丁目の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の木造平屋建て2軒長屋(約150平方メートル)が全焼する火災が発生した。「桐生の商工業発祥の地」とされる明治の建物で、重伝建のシンボル、地域交流施設「買場ふれあい館」として保存・活用してきただけに関係者にショックが広がっている。

 火災は同日午後8時50分ごろに発生。長屋は西側を無職あし川弘志さん(62)が借家として1人で住み、東側は買場ふれあい館として利用していた。西側の焼け方が激しかった。けが人はいなかった。消防と警察が出火原因を調べている。

 関係者によると、長屋は明治15(1882)年に開かれた「7県連合繭生糸織物共進会」の会場の一つとして建設された。長屋の前には「桐生市商工業発祥の地」の碑が立ち、「明治十六年ここに上市場(買場)開設された」と記されている。

 長屋所有者の北川紘一郎さん(76)は「まち発祥の建物なので大事に保存してきた。残念でならない」とし、「復元できるものなら復元したい」と話す。

 買場ふれあい館は今年21年目を迎えた青空市「買場紗綾(さや)市」の交流施設として、来場者にコーヒーを提供したり、展示会場として利用したりしてきた。同市実行委員会委員長の森壽作さん(75)は「重伝建のシンボルとなる建物。地域から火事を出さないように呼びかけてきたが、こういうことになり誠に残念だ」と話した。
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