みどり市笠懸町の民家で自家用に栽培するミョウガに“赤い花”が咲き、「妙だ、不思議だ」と近所で話題になっている。それというのも、ミョウガの花は淡い黄白色のはず。それに家人によれば「夏に白い花が咲いた」とか。さてさて、そのナゾをひもといてみると…。
“赤い花”を見ながら首をかしげるのは同町鹿、左官業、清水静男さん(68)と千枝子さん(71)夫妻。ミョウガは40年ほど前から自宅の庭で栽培しているが、「こんな花は初めて」と驚く。
千枝子さんによると、「今年は8月に50個ぐらい収穫したが、秋は不作で数個しか取れなかった」という。11月に入り、落ち葉も舞い始めたことから庭を掃除していると、熊手に何か引っかかるものがあり、ミョウガの根っこなどとともに“赤い花”がでてきた。
県農業技術センターや桐生自然観察の森によると、“赤い花”に見えるのは実。「猛暑などの、ある一定の条件がそろうと、淡い黄白色の花が咲いた後、まれに赤い実がつくことがある」という。
食用となるミョウガは花序(つぼみが入った房)の部分。花が咲く前に収穫するため実を目にすることは少なく、花が咲いても実をつけることはまれであることから、同センターの植物担当職員も「図鑑などにはあるが、実物は見たことがない」と話している。
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