県企業局の32カ所目の水力発電所「田沢発電所」(桐生市黒保根町)が営業運転を開始した。年間供給電力量は770万キロワット時で、発電した電気は全量「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」を活用して1キロワット時あたり24円(税抜き、水力発電買い取り価格)で売電。年間の売り上げ見込みは1億8000万円を想定している。21日には地域の代表者や桐生市、市議会議員など関係者が出席して竣工(しゅんこう)式が行われ、発電所を見学した。
再生可能エネルギー導入促進を図る「電源群馬プロジェクト」の構成事業として、2012年から田沢発電所の建設に着手。総事業費は約35億円で今年5月20日、国の検査が完了し、営業運転を開始した。
恵まれた水資源と地形の活用を図り建設された同発電所は、黒保根町下田沢を流れる小黒川に取水堰(ぜき)を設け、トンネル、水圧間をへて水車を回転させて発電する水路式・流れ込み式。年間供給電力量の770万キロワット時は一般家庭約2100世帯分に相当し、再生可能エネルギー利用による二酸化炭素削減量は3000トンと試算されている。
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