22日に国内での配信が始まったスマートフォン向けのゲームアプリ「ポケモンGO(ゴー)」。全国的な盛り上がりを見せる中、23、24日の週末は、桐生みどり地区の商店街や社寺境内、大学キャンパスなどでも、スマホを片手にポケモンやアイテム探しに熱中する人びとの姿が目についた。
若い世代の反応は速い。23日午前、桐生市末広町商店街を歩く高校3年の男子2人がスマホを見つめていた。オープンキャンパスで前橋から群馬大学理工学部を訪れた、その帰り道だという。「大学キャンパスではポケモンを捕獲したが、商店街ではほとんど出現しないみたい」と話す。
理工学部を訪れると、学生たちがあちこちでグループをつくり、スマホを手にキャンパス内を歩いている。大学院生で中国からの留学生は「22日はすごかった。多くの学生がダウンロードをして、構内を歩いていた」という。
別の男子学生らは「22日の深夜零時に、スマホを持って構内を歩く学生が20人近くいた。構内の同窓記念会館や銅像周辺、図書館などがポケモンの出現ポイントになっているようで、見つかるとすぐに、そうした情報がSNSで共有される」という。
ポケモンGOに熱中しているのは若者だけではない。24日夕方に伝統行事の数珠回しが行われた梅原薬師堂(桐生市梅田町一丁目)の境内にも、参列者に交じってスマホを見つめて歩き回る人の姿があった。
近所に住む大須賀敏江さん(58)=天神町三丁目=は「さっきアプリをダウンロードしたばかり。近くにあるバトルポイントを探していたらここに来た」とにっこり。「今度はまちなかへ行ってみる」と意気込んでいた。
ポケモンGOは、実際の風景にスマホをかざすことで、画面の中に出現するコンピューター映像のポケモンを捕獲するゲーム。プレーヤーは多様なポケモンを集めたり、ポケモンどうしを戦わせたりしてゲームを楽しむ。
ポケモンの捕獲や飼育には道具(アイテム)が必要だが、これを入手できる場所は「ポケストップ」と呼ばれ、マクドナルドなどさまざまな場所に設定されている。
すでに社会現象となっているポケモンGO。大学生の一人は「じらされてようやく配信されたので、爆発的に広がっている。ゲームは最初がおもしろいので、いずれ落ち着くのでは」と話す。
群馬大学の教員は「授業中にポケモンが出現したという話もある。授業に影響が出なければいいが」と話していた。
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