スポーツ吹き矢で交流を深めようと、今年4月、桐生市境野町七丁目の浜の京東地区に新しいサークル「スポーツ吹き矢境野教室」(蛭間忠司会長)が誕生した。活動は盛んで、毎週木曜の教室には常時30人近くの住民が顔を出す盛況ぶり。真剣な表情で吹き矢を楽しんだ後は、和気あいあいと世間話。12日には紅葉見学を兼ねて梅田ふるさとセンターまで足を延ばし、初会場での競技に打ち込んだ。
疎遠になりがちな地域の高齢者同士の付き合いをつなげようと始まった取り組み。「安否確認もできるし、健康にもいい。介護予防にもつながる」と、蛭間さんは設立のきっかけを話す。
設立には、地元浜の京東町会や県スポーツ吹矢協会桐生支部をはじめ、大勢の地域住民が協力している。
副会長を務める大木正喜さんは、経営する鉄工所の技を生かし、スポーツ吹き矢に欠かせない長さ1・2メートルのアルミ製の筒50本を加工して提供。「的や、的を立てる器具、矢を入れるポケットなど、矢以外の競技用具は、ほとんどすべて手づくりなんです」と、蛭間さんは話す。
こうした努力は、安価な年会費につながる。「年金生活者にとって、費用負担は少ない方がいいでしょう」とも。
登録会員は現在42人。このうち、浜東集会場で行われる木曜昼間の練習には、常時30人近くが顔を出す。「今のところうまくいっています」と、役員らは声をそろえる。
12日の梅田ふるさとセンター遠征では、みんなで食事をしたあと、さっそく競技。腹式呼吸で息を整え、集中して狙いを定め、「フッ」と一息。放たれた矢は、6メートル先の的に次々と刺さった。
「見た目以上に運動になります」と参加者たち。「ご近所で参加したい人は、今からでもぜひどうぞ」と、蛭間さんは呼びかけている。
問い合わせは蛭間さん(電0277・47・0850)まで。
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