桐生市が在宅の65歳以上の高齢者を対象に毎年実施している「ひとり暮らし高齢者基礎調査」の2016年度結果がまとまった。一人暮らし高齢者数は前年度比3・2%増の5591人。このうち親族や他者との交流が少なく、見守りが必要とみられる“孤立傾向”の高齢者は前年度比10・4%(34人)増の361人に上った。
4月1日現在の市人口は前年同期比1・4%減の11万6316人。うち65歳以上の高齢者は同1・3%増の3万8801人で、高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)は同0・9ポイント増の同33・4%に上がった。
今回の調査で判明した今年6月1日現在の一人暮らし高齢者数5591人のうち、男性は1628人、女性は3963人。独居率(高齢者全体に占める一人暮らしの割合)は同0・3ポイント増の14・4%となった。
親族との交流状況をみると、「ほとんど毎日会う」(33・8%)と「月数回」(48・8%)の“頻繁組”は計82・6%で前年度より0・4ポイント減。逆に「年数回」(13・1%)と「ほとんど会わない」(4・3%)の“疎遠組”は計17・4%で同0・5ポイント増えた。
親族以外との交流でも、「ほとんど毎日」(33・4%)「2、3日に1度」(26・9%)「1週間に1度」(18・7%)の“頻繁組”は前年度比1・8ポイント減の計79・0%。「1カ月に1度」(9・6%)「いない」(10・0%)、「その他」(1・4%)の“疎遠組”は計21・0%で前年度を1・6ポイント上回っている。
市は、親族がいない(不明含む)か年数回以下の交流で、かつ親族以外とも1カ月1回以下の交流にとどまっている人をクロス集計。前年度を34人上回る該当者361人を「他の者との交流状況が少なく見守りを要する」と指摘した。
今回初めて設けたのが買い物についての問い。困っていることがあると答えたのは14・7%で、その内容を聞く設問(複数回答)では、多い順に「重い荷物をもつ」33・0%、「移動手段」24・7%、「近くに店がない」24・1%、「交通料金」9・7%などとなった。
望ましい買い物支援サービスを聞く設問(複数回答)では、多い順に「宅配サービス」21・3%、「送迎サービス」17・2%、「移動販売」16・2%、「買い物代行サービス」12・7%などとなった。
市内22区の地区別でみると、高齢者の独居率は1~10区の旧市街地が上位をほぼ独占。相生、菱、境野、広沢、梅田、川内の各地区が中位で、黒保根、新里の各地区が下位に並んだ。
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