桐生市立東小学校(金子伸也校長)で8日と9日、災害での被災時を想定した泊まりがけの防災体験キャンプが初めて開かれた。1~6年生の男女児童27人が参加し、体育館での宿泊や非常食での食事を体験した。
キャンプは同小PTA(長谷川博紀会長)が主催し、同校が共催。市も協力した。長谷川会長(45)らPTA役員の中に複数、東日本大震災の発生時に現地の支援活動に携わった人がおり、子どもたちに災害時の防災について考えてもらいたいと企画。参加者を募った。
避難所に駆け付けた想定で、最小限の荷物をかばんに詰めて集まった子どもたちは班ごとに分かれ、市が備蓄している簡易型の間仕切りを暗闇の中で組み立て、防災毛布に身をくるんで夜を明かした。ペットボトルを材料に作ったランタンを頼りに、非常用の乾燥米飯(アルファ化米)や乾パンなどで夕食や朝食を取り、市消防本部の救急隊員からAED(自動体外式除細動器)の講習も受けた。
高橋健さん(11)=6年=は体育館に寝泊まりし「いびきが気になって朝3時まで眠れなかった」と感想。木村晴香さん(11)=同=は「普段嫌いな魚肉ソーセージがおいしく感じた。こういう生活は本当に大変だとすごく勉強になった」。田島優美さん(11)=同=も「電気も水道も使えないのはすごく大変だった」と実感を語った。
長谷川会長は「班分けすることで子どもたちが自発的に作業を手伝ったりして機能した。大人を含め、地域であらかじめ活動するのが大事と感じた」と話していた。
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