Quantcast
Channel: ウェブ桐生タイムス
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

岩宿文化賞に御堂島さん 石器の使用痕研究を主導

$
0
0

 みどり市教育委員会は19日、旧石器時代研究に功績のあった研究者らを顕彰する第21回「岩宿文化賞」を、大正大学文学部歴史学科教授の御堂島正(みどうしま・ただし)さん(60)­=神奈川県海老名市=に贈ると発表した。同賞の第17回「研究奨励賞」には福岡県宇美町のグループ、福岡旧石器文化研究会(高橋愼二代表)を選んだ。11月13日に授賞式と記念フォーラムを開く。

 同賞は、1949年に発掘された岩宿遺跡が日本の旧石器時代研究の原点になったことを記念し、旧笠懸町が92年に制定。96年には市民レベルの考古学愛好家ら向けの研究奨励賞、2003年に同賞の学生部門賞を設けた。10年までは毎年選考していたが、11年に表彰規定を見直し、本賞と研究奨励賞は3年に1度選考している。

 御堂島さんは神奈川県教委の専門職員として埋蔵文化財行政にあたる傍ら、早大大学院時代に始めた石器の使用痕の研究を深め、近年では石器に残るすべての痕跡の理解・解釈を目指し、製作痕跡、運搬痕跡などを研究。この分野の主導的な存在として多くの若手研究者に影響を与えている。

 福岡旧石器文化研究会は、宇美町立歴史民俗資料館に事務局を置き、行政、民間、学生など会員15人で構成する小グループ。学習会などの活動を20年以上続けているほか、会のウェブサイト「ハカタントロプス」で各地の研究動向を紹介するなど、岩宿時代研究の一般社会への周知の役割も果たしている。

 11月13日午後1時半から同市笠懸公民館で開く「岩宿フォーラム」で、御堂島さんの記念講演や、研究奨励賞の学生部門(発表済み)の子どもたちと福岡研究会とのミニシンポジウムなどを行う。問い合わせは市教委文化財課(電0277・76・1933)へ。
関連記事:


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

Trending Articles