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Channel: ウェブ桐生タイムス
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安全の担保

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 自転車店の数がひと昔前に比べてだいぶ減ったと、取材先で話になった。群馬県自転車軽自動車商協同組合に加盟する桐生・みどり地区の自転車店の数は、現在20店ほど。ひところは50店近くあったというから、約半分になったということ▼以前世話になった自転車店がなくなったのは今から20年少し前。大人になり、移動手段はもっぱら自動車へと移行し、それとともに自転車に乗る機会は減り、同じ町内の店まで買い物に出掛ける際にもつい自動車を利用してしまう。そんな暮らしにどっぷり浸ってしばらくたつが、その間に店はなくなっていた▼化石燃料を使わない自転車という移動手段に再び光が当たる時代を迎え、気軽に整備を請け負ってくれる技術者の存在の大切さに改めて気づかされる。道具の発達は目覚ましく、自転車の性能は年々向上している。組み込まれる機構も、少しずつ複雑になってゆく。だからこそ、技術者の役割は重要になる▼新しい技術や便利な道具が開発されるたびに従来のものはすたれてゆく。ただ、製品や技術の評価には、時間がかかる。すでに時代に洗われた自転車という道具が見直されれば、技術者もまた求められる。安全に利用するために欠かせぬ職業だ。(け)
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